長い梅雨の時期も終わり、いよいよ夏本番の気候となりました。夏休み中ということもあり、海水浴やキャンプなどに出かける機会も多いのではないでしょうか。 そこで、海や山に潜む生き物に刺されたりした場合、どのように対処すればよいのかを紹介します。
海の中に生息するクラゲ。海水浴に行くとクラゲに刺されたという話はよく聞きます。クラゲは200種類以上いるそうですが、痛いと感じるくらい強く刺す毒クラゲはカツオノエボシ、アンドンクラゲ、アカクラゲなど数種類です。毒クラゲの触手に針と毒液があり、それが絡み付いて炎症を起こします。クラゲに刺されると直後に強い灼熱感があり、やがてミミズ状に赤く腫れ、ひどい場合には水ぶくれになるときもあります。
クラゲに刺されたら・・・
ティッシュやタオルなどを使い、患部をつまむようにして皮膚に付着した触手を取り除きます。 手で直接触れると触れた手も刺されるので絶対に触らないこと。
真水ではなく、海水で洗います。 (真水で洗うと皮膚が刺激されます)
氷水か水で患部を冷やします。
ステロイド含有軟膏、抗ヒスタミン剤軟膏など市販されている一般的な虫刺され用の薬を塗って炎症を抑える。
腫れ、痛みが強いようなら医療機関で受診しましょう。
日本にはハブ、マムシ、ヤマカガシの三種類の毒ヘビが生息しています。ハブは奄美や沖縄、マムシやヤマカガシは北海道、本州、四国、九州に生息しています。マムシは全長60㎝ほどの小型のヘビで、色は褐色ないし赤褐色です。頭は三角形で、丸い大きな斑紋が体の左右に一列ずつ並んでいるのが特徴です。咬まれた直後の電撃性の痛みと、比較的速やかに発生して体の中心に向かって進んでいく局所の腫れが発症します。受傷部位には1cm位の間隔で2つの咬まれた痕があります。
まずヘビを観察し、咬まれた痕を見てマムシかどうか確認します。マムシではなく、痛みが軽度で、腫れが広がってこない場合は、消毒し様子を見ても良いと思われます。
マムシなど毒ヘビに咬まれた場合は、慌てて動き回ってはいけません。 ヘビ毒が体内に広がらないように局所を安静に保って下さい。
咬まれた部位よりも心臓に近いところを軽く縛ってください。 その際は決して強く縛りすぎないようにして下さい。神経障害や血行不良による皮膚、筋肉のダメージになる場合があります。
そのまま安静を保った状態で、医療機関で受診して下さい。
今回は、クラゲとマムシについて紹介しましたが、海や山にはいろいろな生き物が生息しています。自然に潜む危険に注意しながら、楽しい夏を過ごしましょう。