今回は、救急車に積載されている搬送用資器材について、主なものを紹介します。
1 【メインストレッチャー】
通常、救急車内の専用架台に備え付けられています。折りたたみ式の脚と車が付いているため、救急現場から救急車内へ直接傷病者を収容することができます。また、脚を折りたたむことにより、担架の上下移動ができるほか、傷病者の容態に応じ、上半身挙上や下肢挙上等の体位変換ができます。
2 【バックボード】
交通事故や転落事故など、傷病者が強い衝撃を受け、脊椎損傷のおそれがある場合に、頭部固定器具や頸椎固定器具などとともに使用し、全身固定を実施します。全身固定を実施することにより、体の動揺を抑えることができるため、階段や急な斜面での搬送にも適しています。
3 【スクープストレッチャー】
担架が左右に分離するため、動けない傷病者を動かすことなく、すくい上げることができます。また、傷病者の身長に応じ、長さの調節ができます。
以上のように、搬送資器材にはそれぞれの特徴があり、私達救急隊は傷病者の容態に応じ、適切な資器材を選定し、傷病者の体にできるだけ負担をかけず、スムーズな活動が出来るよう心がけています。
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