今回は、消防隊・救急隊・救助隊の3隊合同で実施した酸欠・硫化水素事案想定訓練について紹介します。
硫化水素の特徴は空気より重く、無色・透明で腐った卵に似た特徴的な強い刺激臭(腐卵臭といいます。)があり、高濃度のガスを吸入すれば生命の危険を伴う有毒なガスです。硫化水素は人為的に発生させるものの他、実は火山ガスや温泉などにも含まれていたり、地中など自然界にも存在しています。
硫化水素が関係する災害が発生すれば、検知器(濃度を測定する器具)や陽圧式化学防護服など硫化水素に対応するための特殊な資機材を使用します。また、要救助者の検索・救出はもちろんのこと、ガスの拡散防止や除去作業、付近の方への広報、要救助者等の除染作業など、活動が長期化しやすいこと、広範囲に及ぶことから多くの隊員が必要となります。
今回の訓練では、それら特殊な資機材の使用方法の再確認、活動全体の流れ、他隊との連携強化を図ることを目的に実施しました。今後も冷静な判断、迅速な活動、安全確実に活動するためにも繰り返し訓練に励んで行きたいと思います。
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要救助者の救出開始 |
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発生物質の除去作業実施 |
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