皆さんがよく知る消防車、この消防車がなかった時代の話を今回はしたいと思います。
江戸時代の消防活動は、火災の拡大を防ぐために火災周辺建物を破壊し、火災の拡大を阻止する破壊消防が主でした。
現在の消防ポンプの基である龍吐水や大型の水鉄砲が発明され使用されていたようですが消火の効果はあまりなかったといいます。
明治3年、東京府がイギリスから腕用ポンプを輸入、明治17年、腕用ポンプの増設に際して、外国からの輸入に頼らず国産腕用ポンプが製作できないかと考え、ドイツ製腕用ポンプをモデルに国産化された「乙号ポンプ」が製作され、これが消防機械の主力として全国に普及したおかげで、現在の水利に部署し、火災現場までホースを伸ばして放水するという近代の戦術の基礎が確立されました。
この腕用ポンプは大正3年にドイツとイギリスから消防自動車が輸入され、全国に普及するまで活躍したそうです。
現在、東消防署の2階には、腕用ポンプと龍吐水が展示してあります。興味のある方はぜひ、訪れてみてください。
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