これから寒い季節がやってきます。暖かいお風呂は1日の疲れを癒してくれます。しかし、寒い時期のお風呂には危険も潜んでいるのです。私たち救急隊がこれからの季節に現場で遭遇するのが、入浴中の事故です。冬場にお風呂での事故が多いのは、暖かい部屋などから寒い脱衣所や浴室に入ると、血圧が急激に上昇し、熱いお湯に浸かることで血圧はさらに上昇します。そのまま長時間浸かり続けると、今度は血圧が急激に低下してしまいます。この血圧の急激な変動が失神や不整脈、脳卒中や心筋梗塞を起こし、入浴中の溺死や急死につながるおそれがあります。
~お風呂での事故を防ぐために、以下のことを心がけてください~
☆入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく。脱衣所に暖房器具を置く、シャワーを先に出しておく)
☆お風呂のお湯の温度は40度程度にして長湯は避ける。
☆食事直後や飲酒時の入浴は控える。
☆外気温の下がる深夜や早朝の入浴はしない。
☆入浴前後に水分補給をする。
☆湯船に浸かる前に必ずかけ湯をする。
☆お風呂から出るときはゆっくりと出る。
☆入浴する前に家族へ声を掛け、家族も定期的に様子を見に行く。
予防対策をしっかり行うことで、入浴時の事故を防ぐことができます。
急激な血圧の変動で身体に負担をかけないような入浴方法を心がけましょう。
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